用語辞典

「ジョブ・ローテーション」の意味

ジョブ・ローテーションとは、各事業において職員が部署を異動し違う職務を行うことをさします。その理由として各職員のスキルアップのために行う戦略的人事異動ということになります。 形態としては、各部署間の異動(総務、営業、人事、経理、開発など)が一般的に言われていますが、小さい企業などではそもそもこのような部署にわかれていない所も多いです。そのような企業、事業所では部署間の異動ではなくて今までの仕事内容とは異なった仕事をすることだけでもジョブ・ローテーションと表現します。ですから日常的に小さい企業や、事業所では色々な仕事を担当すれば定期的にジョブ・ローテーションをしているということになります。 このジョブ・ローテーションの利点としては、各個人のスキルアップを図り、企業へ返していくということになります。 各個人が色々な部署や違う職務をすることによって幅広い知識を習得でき、また大きなくくりで企業を見ることができるようになります。他にも人事異動をすることで色々な人と接点を設けることとなり、様々な交流やコミュニケーションの活性化につながります。 色々な事を経験することによってその人を豊かにさせ機転が利いたり違う面から物事を捉える力を養ったりすることができると考えられます。 しかし、ただ人事異動をすればいいというものではありません。その背景には人材育成プログラムが存在し、それに沿って人事異動を行う必要があります。人事戦略として有効に機能させていくためにはどのように求められている人材を育成していくのかを明確にし、それにあったプログラムでジョブ・ローテーションをしていかなければなりません。 同じ企業で定年まで働く事を見越して有能な人材を育成していく事は、その企業にとっては大きな利益になります。また各個人としても能力開発や、スキルアップができ企業が自分に投資をしてもらえるのはとても素晴らしいことでやる気にも繋がってくると考えられています。