用語辞典

企業研修用語の意味を解説「行動科学」

行動科学マネジメントというのは、科学的な視点で人間の行動について研究していく行動分析学をもとにしたマネジメントの手法のことです。 行動分析学には様々な法則や原則がありますが、それらは極めて多くの実験結果によって得られた科学的な法則です。科学であるからには、再現性があることが大きな特徴です。すなわち、科学的なプロセスによって得ることができた法則というのは、いつ、誰が、どんな場所でやったとしても同様の結果が得られることを意味します。このことが、属人的能力に頼りがちな一般のマネジメントと、行動科学マネジメントの大きな違いです。つまり、カリスマ性であったり、ずば抜けて秀でた能力というものとは無縁のものなのです。 2割8割の法則をご存知でしょうか。これは、イタリアの経済学者が提唱しているもので、どの組織においても売上の殆どを産出しているのは、その全体の2割程度のハイパフォーマーであると定義しています。もしチームとしての総力を高めるとしたら、リーダーが力を注がなければならないのは、こうした2割の秀でた社員にではなく、残りのごく一般的な社員に関してなのです。 この8割の社員の力を伸ばすために極めて有効となるのが行動科学マネジメントであり、このマネジメントは決して仕事の成果ではなく、そこへ至るまでの行動に注目することによって、短時間のうちに確実な成果を上げることが期待できます。 チームのスタッフとの間に信頼関係を築くためにできることで、上司が取り組めるもっとも簡単な方法は、部下となるスタッフへ声掛けを行うことです。この場合の声掛けは、内容は何でも構わないので、相手の顔をきちんと見て、とにかく声をかけることが大切です。この時、行動科学マネジメントにおいては、行動の回数を数えることが重要です。手帳でも何でも構わないので、スタッフ全員の氏名を記載した一覧を作り、例えば自分から「おはよう」などと声掛けを行ったら1回というように数えていきましょう。 このように回数をチェックしながらスタッフ全員に頻繁に声掛けをすることで、スタッフは上司が自分を気にかけてくれていると感じることが強くなるので、スタッフからの安心感が高まり、声掛けを行っている上司への信頼感も向上することが期待できます。